
オンライン服薬指導の要件は、改正薬機法および厚生労働省の「オンライン服薬指導の実施要領」等の通知により、比較的細かいレベルで規定されています。
参考)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc7048&dataType=1&pageNo=1dataType=1href="https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc7048&dataType=1&pageNo=1">https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc7048&dataType=1&pageNo=1pageNo=1" target="_blank" rel="noopener">・オンライン服薬指導の実施要領について(◆令和04年09月3…
これらの通知では、対面による服薬指導との関係、実施可能な患者・薬剤の範囲、通信手段の条件、記録義務、セキュリティ・プライバシーに関する留意事項などが体系的に整理されています。
オンライン服薬指導を導入する薬局・医療機関は、単にシステムを用意するだけでなく、これらの通知をベースにした「オンライン服薬指導運用規程」「服薬指導計画書」を整備し、実務に落とし込むことが求められます。
オンライン服薬指導の実施要件として、特に重要なのは以下の点です。
特に、厚生労働省のオンライン服薬指導関連ページでは、過去の暫定的な「0410対応」から、恒久制度化への流れが整理されており、自院の運用を見直す上での基礎資料として有用です。
オンライン服薬指導の要件は、調剤報酬上の算定要件とも密接に結びついており、「制度上実施できるか」と「算定できるか」は必ずしも同じではない点に注意が必要です。
改正薬機法に基づくオンライン服薬指導では、算定対象となる区分ごとに、リアルタイム・双方向の映像・音声による指導、服薬指導内容の記録、患者への事前説明などが算定要件として明示されています。
また、暫定的に電話での服薬指導が認められた「0410対応」と、恒久制度のオンライン服薬指導では、算定可能な点数や条件が異なるため、レセプト上の整理を誤ると減点や返戻のリスクが生じます。
オンライン服薬指導に関連する調剤報酬では、例えば以下のような視点が重要になります。
オンライン服薬指導の算定要件を整理する際には、調剤報酬点数表の該当箇所とともに、メーカーやベンダーが公開している最新の解説記事やQ&Aも参考になります。
参考)https://med.nipro.co.jp/hl_onlinemedication_guideline
オンライン服薬指導の算定要件や点数(PHCメディコム)
オンライン服薬指導の要件を満たすためには、薬局内の業務フローとシステム構成を全体として設計し直す必要があります。
診察から処方箋発行、薬局への処方箋送信、オンライン服薬指導、薬剤の配送、服薬期間中のフォローアップに至るまで、一連のプロセスを切れ目なくつなぐことが求められています。
オンライン服薬指導では、薬剤師が患者の服薬歴・併用薬・副作用歴などを的確に把握した上で指導する必要があるため、電子薬歴や電子カルテ、地域連携システムとのデータ連携も重要な要件の一部と言えます。
具体的な薬局業務フローの例として、以下のようなステップが挙げられます。
システム要件としては、医療機関側・薬局側・患者側の三者をつなぐビデオ通話機能、処方箋や薬歴情報を安全にやり取りする機能、ログ・記録を適切に保存する機能などが挙げられます。
オンライン服薬指導の要件の中でも、セキュリティとプライバシー保護は現場で見落とされがちなポイントです。
厚生労働省や日本薬剤師会が示す資料では、オンライン服薬指導の服薬指導計画にセキュリティリスクに関する責任の範囲を明示し、対面指導と同等の安全性を確保することが求められています。
また、患者に対して情報漏洩リスクと責任の所在を事前に明確化し、オンライン指導中の会話内容・画面共有の扱いについても説明しておくことが推奨されています。
実務的には、次のような取り組みが重要です。
意外に盲点となるのが、患者側の端末・アプリのアップデート状況やウイルス対策の有無であり、薬局側では直接制御できないため「推奨環境」として事前案内に含めておくことが現実的な対策になります。
オンライン服薬指導の要件は、薬局単独で完結するものではなく、在宅医療や地域包括ケアにおける多職種連携の一部として設計することで、より実務的な価値が高まります。
例えば、在宅で生活する高齢患者では、訪問看護師やケアマネジャーが服薬状況を把握しているケースが多く、オンライン服薬指導の前後でこれら職種との情報共有を行うことで、服薬アドヒアランスの向上につながります。
オンライン診療とオンライン服薬指導を組み合わせた「完全リモートの診療・薬剤提供フロー」を構築する際には、医師側のオンライン診療要件と薬局側のオンライン服薬指導要件を同時に満たすよう、地域医療連携室やIT部門も含めた体制整備が重要になります。
多職種連携の観点からは、以下のような応用が考えられます。
こうした応用は、法令上のオンライン服薬指導要件を満たしつつ、地域の実情に合わせた柔軟な運用を可能にするものであり、今後の在宅医療・慢性疾患管理の中で重要な役割を担うと考えられます。
オンライン服薬指導の導入・運用を検討する際、あなたの施設で最も課題になっているのは「システム環境の整備」と「多職種との連携」のどちらでしょうか。
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