
ロラゼパム(商品名:ワイパックス)を服用している方から「太った」という声を聞くことがありますが、実はこの薬自体に体重を直接増加させる薬理作用は存在しません。ロラゼパムの添付文書や医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開している公式情報を確認しても、「体重増加」が副作用として明記されているわけではありません。
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ロラゼパムの主な作用は、脳内のGABA(γ-アミノ酪酸)受容体に結合して神経の興奮を抑えることです。これにより不安や緊張が和らぎ、鎮静効果や筋弛緩作用が現れます。しかし、脂肪の蓄積を促進する作用や、代謝を低下させる直接的な作用は報告されていません。
参考)https://blog.mame-clinic.net/4723/
医療従事者として理解しておくべき重要な点は、「副作用として報告される体重増加」と「薬の直接的な作用」は異なるという事実です。臨床試験において、体重増加が主要な副作用として認められていない以上、ロラゼパムそのものが太らせる薬ではないと結論付けられます。
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しかし、患者さんが「服用後に太った」と感じる背景には、いくつかの間接的な要因が考えられます。これらの間接的要因を理解することが、適切な患者指導につながります。次項以降で具体的なメカニズムを詳しく解説します。
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ロラゼパム服用中に体重が増加するケースでは、主に3つの間接的な要因が関与しています。これらを理解することで、患者さんへの適切なアドバイスが可能になります。
1. 不安軽減による食欲回復
強い不安やストレスを抱えている状態では、交感神経が優位になり、消化機能が抑制されます。その結果、食欲不振になり、食事量が減少して体重が落ちることがあります。
ロラゼパムを服用して不安や緊張が和らぐと、この抑制が解除され、食欲が回復します。「緊張で食事が喉を通らなかった」という状態から解放され、以前のように食事が美味しく感じられるようになることで、自然と摂取カロリーが増加するのです。
これは治療がうまくいっている証拠とも言えますが、食べ過ぎには注意が必要です。特に、ストレスによる過食の傾向があった方の場合は、精神的安定によって間食が増えるケースも報告されています。
2. 鎮静作用による活動量低下
この鎮静作用により、以下のような変化が生じることがあります。
3. その他の間接的要因
これらの間接的要因は、患者さん個人の状態や生活習慣によって大きく異なります。したがって、一律の対応ではなく、個別の状況に応じた指導が求められます。
ロラゼパム服用中に体重増加が気になる場合、まず取り組むべきは食事管理です。以下に具体的な対策を示します。
バランスの良い食事を心がける
食事記録の活用
食事の内容や量を記録することで、無意識の過食に気づくことができます。特に、精神的安定によって間食が増えていることに気づく患者さんは少なくありません。
食事のタイミングに注意
カロリーコントロールの工夫
注意点
極端な食事制限は逆効果です。精神状態に悪影響を与える可能性があり、元の不安症状が悪化するリスクがあります。無理のない範囲で、健康的な食事管理を心がけることが重要です。
運動習慣の見直しも、体重管理には不可欠です。ロラゼパムの副作用で眠気やふらつきがある場合は、運動の種類やタイミングに注意が必要です。
適度な運動の推奨
運動のメリット
運動には体重管理だけでなく、以下のような効果もあります。
注意点
運動量の記録
運動の内容や時間を記録することで、消費カロリーを把握しやすくなります。体重記録と合わせて管理することで、効果的な対策が立てられます。
体重増加が気になる場合、最も重要なのは自己判断で薬の服用を中止しないことです。ロラゼパムを急にやめると、離脱症状が起こる可能性があります。
医師に相談すべきタイミング
診察時に伝えるべき情報
医師に相談する際は、以下の情報を準備しておくとスムーズです。
対応の選択肢
医師は、以下の対応を検討してくれる可能性があります。
離脱症状のリスク
ロラゼパムを含むベンゾジアゼピン系薬剤は、長期・高用量で服用すると依存性が生じる場合があります。自己判断で急に中止すると、以下のような離脱症状が現れることがあります。
これらの症状を防ぐためには、医師の指導のもとで段階的に減量することが重要です。
参考リンク
ロラゼパムで痩せる?体重変化の真相と抗不安薬の正しい知識を解説(ICクリニック渋谷)
ロラゼパムで痩せるって本当?気になる噂の真相を解説(まめクリニック)
ロラゼパムの効果と副作用は?「やばい」と言われる理由を解説(あしたのクリニック)
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ロラゼパム(ワイパックス)はどんな効果?不安・緊張への作用(品川メンタルクリニック)
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